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2010年度秋学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸

映像情報と建造環境のハイブリッドデザイン

講師
本江正茂(東北大学都市・建築学専攻准教授)
中西泰人(慶応義塾大学環境情報学部准教授)
ゲスト講師
茅原拓朗(宮城大学事業構想学部准教授)
担当助手
阿部篤 (せんだいスクール・オブ・デザイン研究員 ※所属は当時のもの)

【概要】

趣旨
このスタジオでは、建造環境のデザインと情報環境のデザイン、そして社会環境のデザインを統合されたひとつの「アーキテクチャの問題」として扱い、それらの諸環境を架橋するハイブリッドなデザインを構想する。それは、人間のコミュニケーション能力を拡張し、人間−環境系におけるさまざまな情報のやり取りをなめらかにするようなシステムのデザインとして実装されることになるだろう。 具体的には、映像情報と建造環境の関係のプログラミングを通じて、人々の間に新たな振舞いやインタラクションをもたらす仕組みのありかたを考えたい。

課題
都市の公共交通網を活用するための、環境的な情報のシステムを構想せよ。 ただし、複数のスケールを組み合わせたシステムとして提案すること。10人/1,000人/10万人、10cm/10m/10km、10秒/10分/10時間など、スケールの単位は自由に設定してよい。それは、固有のパーソナリティでもなければ無名のマスでもない、中間的な人々の集団に対して介入するシステムである。まずフィールドワークによって、都市の公共交通網の使われ方をよく観察し、様々なスケールにおいて、具体的な問題群を発見する。次いで、見出された問題群に接続しうる事実を統計データから探し出す。ネットにはあらゆる統計データがある。出典を意識しながら統計データを参照しストーリーを紡ぎだす。ストーリーを展開するための情報システムを構想し、インフォグラフィックス、イメージビデオ、プロトタイプを使ってのデモ、インタラクティブなインスタレーションなど、適切な表現手法によって、その構想の価値ををアピールするプレゼンテーションを行う。 そもそも「公共」の「交通」の「網」とは何なのか?ラディカルな問いからはじまる議論を期待する。

【成果物】

PBL4
Aグループ「Walk with …」
都市内の移動において視覚的な情報が煩雑で分かりずらい現状をふまえ、音声情報で都市を捉え直す、音声案内による街歩き支援システム「Walk with …」を提案する。 事前にその街をよく知る様々な案内人が、誰かの案内をしながら街歩きをした音声とルートをアーカイブし、ユーザーがそのコンテンツを聞きながら追体験できる疑似同行システムである。 様々な案内人達の街歩き体験を音声情報と位置情報でパッケージングし、街の環境情報をそのままその場所にアーカイブすることで、地域にある生きた価値を伝えながら、新しい視点・視座を受け止める。 音声の録音には周囲360°上下前後、遠近感までも含むリアルな音像が再現可能なバイノーラルマイクを用いた。
PBL4
Bグループ「都市交通における〈余白〉とは何か」
都市交通に潜む〈余白〉に着目した。 現在の都市交通システムが何も変わらなくとも、人々が気づくことで変わるものがある。〈余白〉に気づくことで、都市の環境情報をより豊かに受け取ることができるはずである。 そこで、「待ち時間」や「誰もいない隙間」といった都市交通の〈余白〉を拾い集め、アーカイブを作成した。 本来無駄なもの、邪魔なものと捉えられている都市交通の〈余白〉も、集めてみことで価値が再発見され、都市生活の中で色彩あふれる風景をつくりだすきっかけとなるであろう。
PBL4
Cグループ「Tran(sport)ation」
現在の都市の公共交通はルールにより人々の行動を規制する。そこにあるのは安全に早く最短距離で目的地へ到着することを良しとする「Time is Money」の価値観である。 対して「遊び」においては、ルールがあるからこそ楽しめるというポジティブな意味合いが含まれている。 そこで最も身体的な徒歩による移動にむけた都市交通システム、すなわち報段歩道や信号のサインなどを、スポーツに見立てリデザインすることで、新しくて楽しい交通のシステム、Tran(sport)ationを提案する。
  • PBL4

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