S-meme06「演劇/ライブから考える」
- 担当教員
- 五十嵐太郎(東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻教授)
- 講師
- 坂口大洋(仙台高等専門学校建築デザイン学科教授)
- ゲスト講師
- 相馬千秋(NPO法人アートネットワーク・ジャパン プログラムディレクター)
- 前田佳寿(イラストレーター)
- 担当助手
- 斧澤未知子(せんだいスクール・オブ・デザイン研究員)
【概要】
メディア軸では毎回の講義をスタジオ受講生による編集会議と位置付け、最終成果物として仙台から発信する文化批評誌『S-meme』の第六号を制作する。テーマに基づいたリサーチ、インタビュー、 フィールドワーク、原稿の執筆から編集・装幀デザインまで、雑誌制作に関わる全ての作業に自分の能力を活かしながら関わり雑誌を完成させる。第六号の特集では仙台における演劇とライブ(音楽)の事情と歴史をまとめることを目指した。
【成果物】
「よく知られているように、音楽の趣味はきわめて細分化されている。したがって、ライブに出かける習慣があったとしても、それぞれが自分の好きなジャンルのものしか足を運ばない。(…)今期はなるべく、普段自分が鑑賞しないジャンルのものに出かけることも目標とした。かくして受講生が相互に講師となって知らないジャンルを教えあったり(…)、知らない仙台を発見して、これらをまとめて表現しようとしたのが、6 号の内容である。(…)講師としては、劇場の研究とフィールドワークを続けている坂口大洋氏を迎えた。(…)ゲストとしては、フェスティバル/トーキョーのプログラム・ディレクターの相馬千秋氏(…)、(イラストレーターの)前田佳寿氏を招いてレクチャーしていただいた。ここまでは通常のメディア軸においてゲストが語るといういつもの形式だが、今回は特別な出来事が起きた。それは受講生が過去最多のインタビューを自発的に実行したことである。講師サイドから誰々のはなしを聞きにいってくださいという依頼をこなすのではなく、むしろ受講生がそれぞれに関心のある分野の人物に話を聞きにいって、それが次々と連鎖的に増えていったのだ。一人にインタビューを行うと、次はこの人の話を聞いたらよいと教えてもらったり、他の人の話も聞きたくなるようなネットワークが自然と発生したのである。(…)その結果、今回は論考やレビューなどのテキストよりも、インタビューをもとにした記事が圧倒的に多い。これはまったく予期していなかった展開だったが、対話をする、はなしを聞く、という行為は、演劇/ライブにふさわしいもののように思われた。すなわち、『S-meme』6 号は、生の言葉を拾い、それらの集積になっている。」五十嵐太郎「巻頭言|演劇/ライブから考える」
販売できないことを逆手にとって、可能なかぎり前衛的な装幀を試みることも、『S-meme』の狙いである。今回は、「フライヤーを重ねて綴じたような」装幀を採用している。一つの記事は与えられた一枚の紙面にチラシやフライヤー、ポスターなどを意識して裏と表にレイアウトデザインされ、「一枚もの」として成立しており、それらを全27コンテンツ分重ねて綴じている。読む際には全体を綴じているホチキスを外すことになる。また、中綴じで綴じられた折り目を更にもう一度折る事で直角を出し、これまでのS-memeと同じ程度のサイズで本棚に並べる事ができるようになっている。ページの概念が無くなるため、目次に代えて内容一覧が入っている。
- レイアウトデザイン
- レイアウトデザインは特定の担当が行うのではなく、基本的に記事を執筆した受講生が担当する事で、様々なフライヤーが集まった「雑多さ」の雰囲気を出した。今回は取材が多く、ギリギリまで記事の内容が推敲されたがコンテンツを記事の編集/レイアウトデザインに分けない事で、入稿直前まで記事の内容に取り組む事ができた。編集方法まで含めたデザインに取り組んだと言えるだろう。
- 紙の大きさ、紙質、インク色
- レイアウトデザインを受講生が担当する以外にも、様々なフライヤーが集まっている印象を出すために様々な工夫を取り入れている。これまでのS-memeの80ページを基準に五枚の全紙を使う事を前提に据え、その中で全紙のサイズを変える、紙の質感を四種類取り入れる、全紙一枚ごとに使用するインクの色を変えるなどして一枚一枚が違った雰囲気を持つように考えられている。
- 受講生による手作業
- 機会では出せない斜めの折り目を出し、丁合いをとるために、受講生が手作業で折り・丁合い作業を行った。また、今回はページの概念がないため重ね方についてもその場で検討を行って決定した。
- S-meme06
- 相馬千秋「演劇はなぜ、都市に出るのか?」
- 新藤大介「チケットから見る俺史」
- 浅沼、ほか「THIS IS SENDAI BAND !!! 仙台を活動拠点とする/していた凄いバンド特集」
- 今泉絵里花「rock café PeTeR Pan」
- 冨田小緒里、ほか「『透明な旗』INTERVIEW+REVIEW」
- 卸町の印刷団地内工場にて作業を行う受講生
- 2014年度 春学期 PBLスタジオ1 メディア軸
- 2014年度 春学期 PBLスタジオ2 環境軸
- 2014年度 春学期 PBLスタジオ3 社会軸
- 2014年度 春学期 PBLスタジオ4 コミュニケーション軸
- 2014年度 春学期 PBLスタジオ5 国際軸
- 2014年度 春学期 Interactiveレクチャー
- 2014年度 春学期 クリエイター・イン・レジデンス
- 2014年度 春学期 Fラボ3
- カレンダー
- 新・港村
- あいちトリエンナーレ分校
- SSDe in 金沢 五日間集中ワークショップ「建築に触らない!?公共建築のリデザイン」
- 2010年度秋学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2010年度秋学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2010年度秋学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2010年度秋学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2010年度秋学期PBLスタジオ5:国際軸
- 2010年度秋学期Fラボ1:石上スタジオ
- 2010年度秋学期Fラボ2:平田スタジオ
- 2010年度秋学期Interactiveレクチャー
- 2011年度春学期ARP1:災害のデータスケープ
- 2011年度春学期ARP2:S-meme02「文化被災」
- 2011年度春学期ARP3:建築家による復興支援活動の研究
- 2011年度春学期:特別講座「復興へのリデザイン」
- 2011年度秋学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2011年度秋学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2011年度秋学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2011年度秋学期PBLスタジオ5:国際軸
- 2011年度秋学期Fラボ1:石上スタジオ
- 2011年度秋学期Fラボ2:平田スタジオ
- 2011年度秋学期Interactiveレクチャー
- 2011年度秋学期ARP4:仙台市津波浸水域リデザインのための基礎調査
- 2012年度春学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2012年度春学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2012年度春学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2012年度春学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2012年度春学期Fラボ3
- 2012年度春学期Interactiveレクチャー
- 2012年度春学期クリエーター・イン・レジデンスWS
- 2012年度秋学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2012年度秋学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2012年度秋学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2012年度秋学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2012年度秋学期PBLスタジオ5:国際軸
- 2012年度秋学期Interactiveレクチャー
- 2012年度秋学期Fラボ4
- 2012年度秋学期ARP5:災害のデータスケープ2
- 2012年度秋学期ARP6:復興地域におけるスマートコニュニティ
- 2013年度春学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2013年度春学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2013年度春学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2013年度春学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2013年度春学期ARP7:災害のデータスケープ3
- 2013年度春学期ARP8:統合化インターフェースとしての公共スペースのデザインについて
- 2013年度春学期Interactiveレクチャー
- 2013年度春学期CiR:「瞬間をとじ込める椅子」
- 2013年度秋学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2013年度秋学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2013年度秋学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2013年度秋学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2013年度秋学期PBLスタジオ5:国際軸
- 2013年度秋学期Fラボ5:「メディア・インスタレーションの未来」
- 2013年度秋学期Interactiveレクチャー
- 2014年度春学期PBLスタジオ1:メディア軸
- 2014年度春学期PBLスタジオ2:環境軸
- 2014年度春学期PBLスタジオ3:社会軸
- 2014年度春学期PBLスタジオ4:コミュニケーション軸
- 2014年度秋学期Fラボ3:エネルギースマートなイノベーション都市“仙台の明日”を考える
- 2014年度春学期CiR:文学館を再編集する
- 2014年度春学期Interactiveレクチャー