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2011年度春学期ARP3:建築家による復興支援活動の研究

建築家による復興支援活動の研究

担当教員
小野田泰明(東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻教授)
受講生
泉友子、庄司みゆき、東拓身、福田達也
担当助手
保科陽介(せんだいスクール・オブ・デザイン研究員)

【概要】

3月11日以降の何かしなければという衝動的熱情も一息つき、全体を科学的に再考する機運が高まっている。長期戦を乗り切るためには、領域を超えた多様な復興支援活動を有機的に連携させることが不可欠なのだ。しかし、その重要性にもかかわらず建築家やデザイナーの参画には、その方法論は確立していない。ARP3ではそれぞれの地域で行われている復興(支援)活動を縦覧し、それらを評価する方法論についても考えていく。

【成果物】

受講生: 泉友子、庄司みゆき、東拓身、福田達也
震災後、それぞれに心の痛みを抱えながら「復興へのリデザイン」のもと集まった私たちは、何ができるかディスカッションを重ねあった結果、この震災で起こった事実は、伝える責務があると感じていることがわかりました。それは 震災の体験を伝えるのではなく、事実から目を背けずに冷静に分析した結果を伝え、今後、震災以外にも起こりうるさまざまな事象に対し訴求してもらうことで、ひとりも犠牲者を出さないという願いでもあります。被災地ならではの切り口の「人口、世帯数からみた地域別被害率状況」、現地取材による地域の声が反映された「PLOT─復興支援活動を位置づける」が考察の契機になれば幸いです。
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「人口、世帯数からみた地域別被害率状況」
東日本大震災により甚大な被害を受けた市町村は、苦しい財源の中、いまだに復興計画が難航している。昨今、TVやメディアによる多くの取材により、日本中、世界中から数多くのボランティアや復興プロジェクトが立ち上がった。しかし、その場所の選定基準は何だろうか? TVやメディアを通して被害の大きさを知った地域名で選定してはいないか? または、被害数の大きさで選定してはないか? いずれも間違いではないが、ここでひとつの切り口を提唱したい。世帯数、人口数が低い市町村ほど、町の財源が少ないのが現状である。今回、市町村単位で人口率、世帯率からみた被害状況を調査し比較してみた。被害数からみた被害状況とはまた違う結果が見えてこないだろうか? 本当に手を差し伸べ市町村はどこか、支援する市町村の選定基準に警鐘を鳴らしたい。
arp3
「人口、世帯数からみた地域別被害率状況」
震災直後からさまざまな支援やプロジェクトが行われた。時間の経過と共にそれはどう変化し、どう使われたのか。建築家やアート関係者、ボランティア団体など34の支援活動をリサーチ、4軸を基にプロット化。アンケート取材、支援現場の現在の状態を撮影、現地の声を聞いた。プランや建築物による被災者との結びつきや活用頻度などプロジェクトの成果に未来と感謝を感じた反面、「使わなかった・使われてない」など、予想外の形も見えた。ニーズとマッチングの問題だ。欲しい所に意図も善意も届かない。次の支援活動を円滑にするための大きな課題となる。
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「2011年度春学期ARP3:建築家による復興支援活動の研究」活動内容一覧

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