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2010年度秋学期PBLスタジオ1:メディア軸

S-meme01「ウェブの時代に紙の媒体ができること」

担当教員
五十嵐太郎(東北大学大学院都市・建築学専攻教授)
講師
磯達雄  (フリックスタジオ共同主宰)
ゲスト講師
阪根正行 (ジュンク堂書店)
永江朗  (早稲田大学文学学術院)
平塚桂  (ぽむ企画)
市川紘司 (東北大学大学院都市・建築学専攻修士課程)
担当助手
加茂川智哉(せんだいスクール・オブ・デザイン研究員)

【概要】

メディア軸スタジオでは、現在におけるメディアの状況を考察しつつ、実践としては最終的に仙台から発信する文化批評誌「S-meme」をつくることを目標に掲げている。

ゼロ年代に入り既存の雑誌が次々と消え、空気のように身近であった紙媒体による文化的インフラストラクチャーが喪失した一方で、数多くの同人誌やミニコミが出現し世代交代も起きている現状を踏まえ、そうした変動の時代に仙台から発信し、かつ地域に限定されない批評的なコンテンツをあわせもつ文化批評誌を考えるとともに、受講生である地域のクリエイターと大学院生が恊働し、特徴的な装幀を持つ雑誌を作り上げる。

1号目となる2010年秋学期のスタジオでは、仙台で雑誌を手に取る場所である書店空間のフィールドワークを軸に進められた。

【成果物】

PBL1
第一回目の講義では、雑誌をつくるにあたってまずそれを取り巻く環境を改めてよく考えることが必要であることから、仙台の文化マップとして、あるいは雑誌が置かれる場のリサーチを兼ねて、受講生それぞれの立場から面白いと思うお気に入りの仙台の本屋や古書店を選びその特徴について報告するようにという課題が担当教員の五十嵐から出された。また一方で、講師である磯からはコンテンツとして「架空建築家ガイド」という、実際には存在しない建築家を想像したテキストを書くことが課題として提案された。
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洋書輸入販売会社勤務を経てフリーライターとなられた、早稲田大学文化構想学部教授の永江朗さんをお招きした講義ではこの学期のスタジオ全体のテーマ「ウェブの時代に紙の媒体ができること」に対し、電子書籍をキーワードに、今までの出版とこれからの出版がどうなるかについてレクチャーをしていただいた。また他にも、ジュンク堂のカリスマ書店員である阪根正行氏や、建築ライター平塚桂氏、東北大学大学院で建築専門誌の表紙研究を修士論文として扱った市川紘司氏などにもレクチャーしていただき、色々な角度から雑誌というメディアについて考える機会が与えられた。
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また一方で、一回の講義の後半では受講生より書店フィールドワークについての宿題発表があり、各々が調べてきた書店空間についての報告と原稿のエスキスが行われた。この各自のフィールドワークでは調査対象とする書店空間選びに受講生それぞれのセンスが光り、調査対象は単に書店だけにとどまらず、「ビッグイシュー」販売員さんや本を紹介するイベント、漫画喫茶などが報告された。
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装幀については、受講生の二人のグラフィックデザイナー、カメラマン、印刷会社勤務の四名がデザインチームとして軸になり進められた。コンテンツを、フィールドワークなど地域のことを扱った仙台サイドとレクチャー内容などの地域に限定されない内容を扱った非仙台サイドに分けたいという話が発展し、受講生が普段関わっている仙台・卸町地区にある印刷団地の和若手有志とシェアオフィスTRUNKのクリエイターからなる「製本部」の協力により、右からめくる場合と左からめくる場合で出てくる内容が変わる製本が提案されることになった。
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表紙も受講生が担当し制作した。東北大学青葉山キャンパスに新しくでき、雑誌内の特集でも取り上げられたブックカフェ「BOOOK」にて、モデルを受講生が務め、撮影もカメラマンの受講生が行ない、表紙となるイメージを作った。こうして、内容・装幀の全てを受講生の手で行ない、一号目となるS-meme01が完成した。
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