メニュー

Studio

2012年度秋学期PBLスタジオ3:社会軸

「メモリアル・ランドスケープ」

講師
小野田泰明(東北大学大学院 都市・建築学専攻 教授)
清水義次(株式会社アフタヌーンソサエティ代表取締役/東洋大学経済学部大学院公民連携専攻 客員教授)
担当助手
岩澤拓海

【概要】

東日本大震災とそれに伴う津波によって、仙台市沿岸部の風景は一変した。今、そこには被害の爪痕と生活の痕跡を伝える多くの津波遺構が遺されている。

鎮魂の思いや震災の記憶、地域固有の歴史、災害に対する備えといったメッセージを、いかに次の時代に継承していくかは重要な課題である。さらには、それらを感傷的な次元に留め置くこと無く、現実的かつ継続的な仕組みとして、どのように実現していくかに対する知恵が求められている。本スタジオでは、そうした仕組みを、企画や組織、事業、資金計画といった多岐にわたる項目について、崇高な理念と高いリアリティのもとでまとめ上げた。専門家・実務家と厳しいディスカッションを展開し、コミュニティをいかした新しい津波遺構活用法が提示された。

【成果物】

丁寧な聴き取り・文献調査で明らかになったことを地図上に記していくことで、地域の中の重要であった場所、地域の行事、集った人々のつながりが明らかになり、被災前の沿岸部集落の歴史や豊かな自然資源に支えられた地域の固有性、自然とともに暮らしてきた里海とも言える地域の生活が明らかになっていった。

失われてしまった沿岸部の豊かな海浜集落としての風景を再生し次代に継承していくことにより、大震災の記憶を次代に伝えること、地域にあった人と人のつながりを維持すること、さらには豊かな自然環境を持つ地域を再生することで都市全体の魅力を向上させることができる可能性があるのではないかと考えた。

初期投資、運営コストが高く、パブリックセクターの大きな負担になる傾向がある、災害の記憶の継承(メモリアル)と教育(防災教育)といった公益的な役割を、公民連携による魅力あるサービス提供を行うことで、市民全体に都市近郊での災害学習と豊かな自然体験という価値を同時に提供する場所にできるのではと考えた。

公益性の高いメモリアルと防災教育を地域資源に根ざし、かつ地域に関わる人が参加することのできる営利性のある事業によって支える仕組みを検討した。

小さな組織・事業から始めることで、実現しやすい規模とし、地域に関わる人が参加しやすく、過剰な投資を抑制するような計画を検討した。

地域資源に根ざした各事業をフェーズごとに整備し、相互の事業が連携するような計画を検討した。ランニングコストやイニシャルコストを丁寧に検討し、各事業によって土地の管理・運営・利用方法をその特性に応じて詳細に検討した。

  • PBL3
  • PBL3
  • PBL3
  • PBL3
  • PBL3
  • PBL3

「2012年度秋学期PBLスタジオ3:社会軸」活動内容一覧

-2013.01.16-
-2013.01.11-
-2012.12.21-
-2012.12.13-
-2012.11.14-
-2012.11.08-
-2012.11.02-
メニュー