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2012年度秋学期Interactiveレクチャー

「グラフィックデザインの冒険」

講師
秋山伸(グラフィックデザイナー/edition.nord)
松田行正(グラフィックデザイナー/マツダオフィス)
廣村正彰(アートディレクター/廣村デザイン事務所代表取締役)

【概要】

今期のInteractiveレクチャのシリーズでは、建築との関わりも深い、グラフィックデザインをベースとした活動を行うクリエイターがゲストとなった。

秋山伸は、東北大学と東京芸術大学で建築を学び、ノイズ音楽への関心から展開し、90年代からグラフィックデザイナーとして書籍、ポスター、展覧会などを手がけるようになった。綿密に計算された繊細なデザインや手作業の痕跡などを特徴とする。また、せんだいスクール・オブ・デザインの印刷物やHPの基本デザインにも関わった。松田行正は、自著や『10+1』の連載においてさまざまなインフォグラフィックを試みたほか、『建築雑誌』2008-2009年のデザインを担当し、せんだいメディアテークや富弘美術館などの建築のサイン計画も手がけている。また1985年に牛若丸出版を立ちあげ、毎年きわめてユニークかつ実験的なブックデザインの本を世に送りだしながら、ギタリストとしてライブ演奏も披露している。そして廣村正彰は、1988年に田中一光デザイン室から独立し、無印良品のパッケージや竹尾ペーパーショウなどを手がけ、近年は埼玉県立大学、日本科学未来館、横須賀美術館などの建築のサイン計画を行う。また京都のカプセルホテル「9Hours」ではグッドデザイン賞金賞ほか多数受賞し、あいちトリエンナーレ2013では公式デザイナーをつとめる。

この科目では、以上の三組のレクチャーと、受講者による長時間のインタラクティブな質疑応答によって、言葉によってデザインを論じることを学ぶ。

【成果物】

「グラフィックと建築:構造主義と非表現主義」
秋山伸氏には、建築とグラフィックの相似性と相違点について、「素材」「力学」「言語表現」「システマチックな思考法」等のキーワードを挙げてお話しをいただいた。後半のディスカッションでは、影響を受けた本や、地方都市を拠点に活動すること、「本」をどう定義してデザインに取り組んでいるかといった質問があった。
「線の事件簿」
松田行正氏には、映画のシナリオや年表などさまざまな事象をダイアグラム化した一連のグラフィック作品を例に、情報を構造化する表現手法についてお話をいただいた。また、仕事とは別に一年に一度手がけているラディカルなブックデザインの事例を持参して、紹介していただいた。質疑応答では、制作の際の心がけやきっかけ、あるいは印刷技術や出版可能性など制作の背景について、受講生とのディスカッションがなされた。
「意識が発火する瞬間」
廣村正彰氏には、日々繰り返される行いや日常的な動作などにちょっとした“気づき”が生まれた瞬間の意識の働きを「意識が発火する瞬間」と捉え、この瞬間をデザインに応用していく考え方について、2011年に西武ギャラリーで行われた「廣村正彰展Junglin’」の例を通してお話いただいた。後半の質疑応答では、廣村さんにサイン計画の仕事が増えてきた時期のデザイン界の動向、意識が発火する率を上げる方法、サインの地域差、色を使う際の意識などについて質問が出ました。
  • IL
  • IL
    「グラフィックと建築:構造主義と非表現主義」秋山伸氏
  • IL
    「線の事件簿」松田行正氏
  • IL
    「意識が発火する瞬間」廣村正彰氏

「2012年度秋学期Interactiveレクチャー」活動内容一覧

-2013.01.31-
-2013.01.07-
-2012.12.26-
-2012.11.27-
-2012.11.26-
-2012.11.05-
-2012.11.02-
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