2012.11.26
2012年11月16日(金)、仙台卸町にてInteractiveレクチャー、第一回SSDハウスレクチャーを開催しました。
「グラフィックと建築:構造主義と非表現主義」と題して、秋山伸氏(グラフィックデザイナー/edition.nord)にお話を頂きました。
レクチャーでは、東北大学、東京藝術大学大学院で建築を学ばれ現在はグラフィックデザインのお仕事をなさっている秋山氏が考える建築とグラフィックの相似性あるいは相違点について「素材」「力学」「言語表現」「システマチックな思考法」等のキーワードを挙げながらお話しいただきました。
また、そうした考えを共有した上でクリスチャン・ホルスタッド「フェロー・トラベラーズ」、川俣正「フィールド・スケッチ」の作品集などの自作を紹介しつつ、最近の興味と実践についてお話しいただきました。
「本」の形に綴じることでどうしても生じてしまう序列や関係性を一から考え直すような姿勢が大変興味深く、また既存の形を必ずしも信じ切らずにものづくりを進めることで生まれるメディア(ものを伝える手段)のあり方への挑戦と可能性を感じることのできるレクチャーでした。
この日は自作をお持ちいただいたので、レクチャーの最中に会場に回して、聴講者の方々に実際に手に取って見ていただきました。
後半の質疑応答では、「特徴ある装幀を手がけられている秋山さんが影響を受けた本、お気に入りの本は何か」「新潟を拠点として活動しておられることで何かメリットはあるか」「どれくらいの期間で1プロジェクトを仕上げるか」「本棚というものについてどう思っているか」「デザインする上で日本というアイデンティティを活かそうと思うことはあるか」「本を作る上での『制約』についてはどう感じながら仕事をされているか」などの質問に答えていただきました。
2)次回講義について
SSDハウスレクチャー#2
「線の事件簿」
講師:松田行正(グラフィックデザイナー/株式会社マツダ オフィス代表取締役)
日時:2012年12月18日(火) 19:00-22:00
会場:阿部仁史アトリエ(仙台市卸町3-3-16)
コーディネーター:五十嵐太郎(東北大学都市建築学専攻教授)
一般公開(ドリンク代 500円)
申込み方法:エントリーフォームよりお申し込みください。