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新・港村

新・港村(SSD extension)

講師
メディア軸
五十嵐太郎 (東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 教授)
磯達雄   (株式会社フリックスタジオ共同主宰)
環境軸
本江正茂(東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 准教授)
中西泰人(慶応義塾大学環境情報学部環境情報学科 准教授)
阿部篤 (東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 研究員 ※所属は当時のもの)
社会軸
小野田泰明(東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 教授)
Y-GSA講師(横浜国立大学大学院/建築都市 スクールY-GSA)
保科陽介 (東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 研究員)
コミュニケーション軸
石田壽一(東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 教授)
中野和典(東北大学大学院工学研究科 土木工学専攻 准教授)
平慎次 (アクセンチュア株式会社経営コンサルティング本部)
小川泰輝(東北大学大学院工学研究科 助手 ※所属は当時のもの)

【概要】

期 間:平成23年10月16日(日) 〜 11月6日(日)
応募条件:学生、社会人問わず、通学できる方はどなたでも応募可能
講 義:一般公開・聴講自由
受講料:無料(入場料別途:一般 300円大学生/専門学校生 250円)
会 場:BankART LifeIII 新・港村[新港ピア]横浜市中区新港 2-5
内 容:せんだいスクール・オブ・デザインが開講している、メディア、環境、社会、 コミュニケーションの4つの軸のマイクロワークショップを実施しました。 講義は一般公開、聴講自由、新・港村での多分野クリエイションを探りました。

オープニングイベント『デザインと地域再生』

日 時:2011年10月16日(日)
場 所:新・港村(横浜市)
指導員:本江 正茂(SSD 校長、東北大学大学院工学研究科 都市・建築学専攻 准教授)
柴田直美(編集者、SSD 広報担当)

13:00 ~ 16:00
初日はオープニングトークイベントとして、SSD 校長の本江正茂と編集者でありSSD 広報担当の柴田直美が講演。テーマは「デザインと地域再生」。本江先生からはSSD が地域(仙台)で活動することの意義、仙台クリエーターのデザイン活動傾向や仙台卸町での取り組みなどをローカル/グローバルな目線から紹介。続いて、柴田から日本やオランダでの編集デザイン活動、海外でのキュレーション活動から感じる各地域のデザイン特性などを紹介。その後、受講生との対話も交えながら議論。

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ブースには2011年春学期の成果パネルを展示し、テーブルにはこれまでのSSD 成果本、S-meme01、02を展示。また、SSD 卒業生の作品も展示しており、横浜に仙台のクリエーターを紹介。

展示期間:10月23日(日)~ 10月29日(土)
出展者 :庄司みゆき 遠藤和紀 泉友子 東拓身 福田達也
    (せんだいスクール・オブ・デザイン2011年 発展コース修了生)

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コミュニケーション軸 ワークショップ 1

日 時:2011年10月22日(土)
場 所:新・港村(横浜市)
指導員:阿部篤(SSD 研究員 ※所属は当時のもの)

11:30 ~ 12:00
SSD の紹介、物の見方などを扱うコミュニケーション軸の紹介。絵葉書を作るワークショップであるという説明と8 名の受講生自己紹介(名前、学年、専門)。参加者は学部生・大学院生・社会人、専門も都市デザイン、フォントデザイン、まちづくり、プログラミングなど様々で、在住地も東京、千葉、神奈川など幅広い。

本日のテーマ発表
忘れずにおくためにモニュメントが必要で、必ずしも大きなものである必要はなく、時間を越えたコミュニケーションのためにモニュメントを作る。ピラミッドや凱旋門など大きなモニュメントがあるが、今回はもっと個人的な記憶、小さな記憶を留めておくためのモニュメントについて考えて行きたい。

12:00 ~ 14:30
議題1:身の回りには、どんなものがあるか、参加者で議論。家の汚れや、もらったお土産のパッケージなどが挙がる。
議題2:横浜で売っていた絵葉書を見て、意見交換。懐かしい、和洋折衷など意見が上がったが、1900年に絵葉書が誕生(郵便制度が誕生)したばかりの当時は、最先端メディアであった。絵葉書について、今の感覚と100年前の感覚のずれについて考える。
議題3:当時、あなたの祖父が祖母に宛てた絵葉書だとして、祖父が祖母に伝えようとした感動は何だったのか、ストーリーを作り出す。開港されて西洋文化が入っていた横浜の様子について、絵葉書から新しいインフラや新しい価値観が窺える。
議題4:アーカイブとモニュメントの違いについて説明。伝えることを目的にして残すことがモニュメントとなるのではないだろうか。100年後の誰かに「今」を伝える絵葉書を作るため、フィールドワークを行う。失われるものへの想像力を養うことがこのワークショップでの目標。

14:00ごろ
横浜市市長による視察。横浜の過去と現在についての議論にお褒めの言葉を頂く。

14:30 ~ 17:30
各自、絵葉書にする写真を撮影するため、新・港村内をフィールドワーク。

17:30 ~ 18:00
次回ワークショップ(10月24日)までに、今日撮影した写真のデータ送付と、手紙の文面を考えてくることが宿題という説明とともに第1回ワークショップ終了。

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メディア軸ワークショップ 1

日 時:2011年10月18日(火)
場 所:新・港村(横浜市)
指導員:五十嵐太郎(SSD 教員)、斧澤未知子(SSD 研究員)

17:00 ~ 18:00
新港村 SSD の紹介、メディア軸と「S-meme」が仙台の文化批評誌としてSSD のメディア軸が製作している、との紹介。S-meme の名前の由来や、独自の製本方法について説明があり、今回はS-meme ではなく、M-meme(M は港村のM)を製作することが発表された。M-meme の内容としては、横浜トリエンナーレについて興味があることについてのレヴュー(長さ自由)と開催される他の軸の概要である。今後の作業としては、31 日までにレヴューを執筆。31 日、11月1 日に編集・製本作業。

19:00 ~ 21:00【五十嵐太郎レクチャー】
新港村 1、東日本大震災とメディア、2、雑誌の知のモードはどう変化したか、3、S-meme の装丁について、と各側面よりメディアについて講義。まず、東日本大震災後のメディアの動向については、震災直後、河北新報はじめ地元の地方紙の情報が有力であった。その後も、地方紙、テレビやラジオは、被災地に近い情報を得る貴重なメディアとして利用された。また建設通信新聞や建設工業新聞といった専門新聞紙も、支局を持ち、新聞という発行期間が短いメディアのため、比較的、初動が早かった。また音声データをできるだけ編集しないで放送する方針をとる建築系ラジオにおいても、かなり早い段階で震災について取り上げた。逆に月刊誌のようなメディアはスピードでは遅れを取りがちであるが、新建築社が、校正なし、原稿料なし、寄稿者への贈呈誌なし、という異例の特別号を作った。また建築ジャーナルは、東北在住の建築家の活動も丁寧に取り上げられ、好感が持てる。

新港村二つ目の知のモードの変化については、五十嵐氏が学生時代を過ごした80 年代から現代までを比較した。80 年代は磯崎新+浅田彰による、フランス現代思想が引き合いに出されることも多く、どちらかといえばハイカルチャーに近い、「知らないことは恥ずかしい」といった雰囲気さえあるような時代であった。また経済状況が良かった時代背景もあり、NTT 出版が創刊したinter communication のように大企業のサポートによるところも多かった。その後、1991 年に始まったANYone という磯崎と浅田による活動は2000 年を最後に止まっている。
この時代、五十嵐も大田浩史や南泰裕といった学友とともに「EDIFICARE(エディフィカーレ)」という建築批評誌を作っていた。1991 ~ 1996 年まで続いたこの雑誌は、始めは大学のコピー機で作るようなものであったが、学生が論評を発表する身近な場であった。次第にそれを読んだ編集者から執筆を依頼されるようになり、建築文化やSD、GA、10 + 1 などへ寄稿するきっかけとなった。1996 年以降、作られなかったのは、書き手の活動の場が、そういった雑誌へ移ったからであった。
2000 年代に入る前の転換期として1995 年というのは、阪神大震災、地下鉄サリン事件が起き、またインターネットが普及し始めた情報革命の年と言われている。2000 年以降は、経済状況の悪化により、企業支援が縮小していき、徐々に自主メディアが台頭してくる。この時代はゼロ年代と呼ばれ、東浩紀が論壇に躍り出てきた時期である。今まで存在していて当たり前であった雑誌が次々と休刊・廃刊(建築文化、SD、10+1)になっていき、若手の書き手にはとっては目指すところや活動場所がなくなっていく中、「場」を作らないとならないという自覚が、東にはあったように思う。

コミュニケーション軸 ワークショップ 2

日 時:2011年10月24日(月)
場 所:新・港村 SSD ブース(横浜市)
指導員:本江正茂(東北大学教授・SSD 教員)、中西泰人(慶應義塾大学准教授)、阿部篤(SSD 研究員 ※所属は当時のもの)

19:00 ~ 19:30
講師紹介。前回ワークショップのおさらい。

19:30 ~ 21:00【絵葉書発表】
新港村 中谷紗恵:現在の港の状況(カップラーメンミュージアム開館、ガソリンを燃料として走る車、街灯)などを伝える写真を撮影し、その中には空とランドマークタワーが背景にある写真を多用した。空はいつの時代も変わらないし、おそらく100 年後にもランドマークタワーは残っているだろうと予測したため。他のものが変化しても、変わらず汽笛が聞こえる横浜であってほしいと手紙を書いた。
橋本真琴:赤煉瓦や船がライトアップされて綺麗な夜景を撮影。100 年後の街の明るさ、夜景の変化があるだろうと予測。現在は夜景を見るために港には多くの人がいる状況を手紙で伝えた。
鈴木露葉:家族やカップルの何気ない休日の風景を撮影。100 年後の家族や恋人との人間関係が変化しているかどうか、議論。

新港村 井上佳美:ランドマークタワーを撮影し、イラストレータの機能で画像加工。現在は日本で一番高いビルであるランドマークタワーであるが、100 年後には残っていないと予測し、100 年後の人にランドマークタワーの様子を伝える。また画像処理については、現在の素人が簡単にできるコンピュータ技術を示したとのこと。ランドマークタワーがなくなっても、観覧車は残るかも、という井上さんの意見をきっかけに何が100 年後に残っているのか議論。
金澤優:新港村は輸送の機能だけでなく、人々がリラックスできる場所であるということを伝えるために道と人の様子が分かるような全体的な写真を撮影。親子連れやカップルが多く、レジャーの側面が窺える。休日の雰囲気と港の重油のにおいや汽船が対照的。

新港村 鈴木功:仕事でご当地フォントを作成されているので、今回特別に製作中である横浜フォントでSSDe と作っていただいた。錨の形が取り込まれたS の両端が特徴的。近景(屋台船、廃線になった線路跡)と遠景(ランドマークタワー)が二つ写る写真を撮影。以前からの文化である屋台船や地面に刻まれた記憶である線路跡と、現代の象徴であるランドマークタワーと、100 年後にどちらが残っているのか。また、赤煉瓦倉庫の壁面の詳細を撮影し、100 年後の人に「ここはどこか?」とクイズを出したり、俳句に詠むことで、現在を感動を伝える。
佐藤まどか:赤煉瓦倉庫裏の石畳の割れ目に生えていた雑草の写真を「つよく、たくましく」というメッセージとともに絵葉書に。果たして100 年後の人が雑草を見て「強く、たくましい」という気持ちを共有できるか、どうか。

【総括】
中西:思っていたより、受講生それぞれ違う写真だった。人が入った写真、入っていない写真、と撮影ポイントが分かれたのもおもしろい。これらを全体として、写真群として見たら、100 年後の人にどう見えるだろうか。
本江:絵葉書が100 年前の最先端メディアとして、現在、絵葉書のようなものといえば、youtube や携帯電話で撮影できる動画のようなものだろうか。成長するメディアとそうでないメディアというメディア論、またモニュメントが時を越えて共有されるかどうかという文化論としても面白かったと思う。
書き手にはとっては目指すところや活動場所がなくなっていく中、「場」を作らないとならないという自覚が、東にはあったように思う。

社会軸 ワークショップ

日 時:2011年10月29 日(土)
場 所:新・港村 スーパースクール校舎(横浜市)
指導員:小野田泰明(東北大学教授・SSD 教員)、北山恒(Y-GSA 教授)、大西麻貴(Y-GSA 設計助手)、肥山達也(横浜市文化観光局創造まちづくり課担当係長)、曽根進(横浜市都市整備局都市デザイン室担当係長)、保科陽介(SSD 研究員)

13:00 ~ 13:30
新港村 テーマ「デザインを使い切れ—Y-GSA の過去の横浜提案から掘り出し物を探せ」というテーマ発表とY-GSA 学生の方々の発表順の確認とともに、Y-GSA が行政とどうネットワークを組めるかが大切なので、それについて勉強するワークショップを目指すと小野田先生よりコメントがあった。その後、SSD、それから社会軸についてプロジェクターを使って紹介。

13:30 ~ 16:30【Y-GSA プレゼンテーション『都市居住』】
戸部地区という地形が込み入った住宅密集地のリサーチ。小さな戸建住宅が密集する傾向と斜面に沿って住宅が並んでいるという二つの特徴。土砂災害、延焼火災の心配がある地域。
提案1:「丘を走る地域学校」(稲野辺翔)— プログラムが需要に応じて伸び縮みでき、児童数が少ないときには介護施設のエリアを増やす、または逆の場合にも対応可能な提案。
コメント:「行政が提案できないような案が欲しかった。人口流入に成功した他の地域を参考に提案などしてほしかった。」
提案2:「山の坂道ネットワーク」(古賀夏実)— 地形が生む階段、行き止まり、崖地などが地域を分断しているのが問題と捉えて、交通手段で解決するため、自転車を利用する際に通行が楽な1/8 以下の緩やかな坂を作って、既存の緩やかな坂とつなぐ提案。
コメント:「無駄な場所となっている崖を利用することは可能性があるかもしれない。降りた後の自転車の置き場やその後の人の流れなどもあると良かった。」

『都市施設』
新港村 提案:「横浜駅を島にする」(真鍋友理)— 横浜駅および周辺地域の再整備計画を考える。西口は、民間の乱開発、東口は行政が設定した玄関口という状態。220 万人が利用する横浜駅構内は乗り換えに500 ~ 1000 mの道のりに加え、高低差がある。通過する人が多く、留まる人が少ない横浜駅が通過されてしまう駅でなく、風景とセットで印象を残す駅とする。川をつなぎ、島にして、水上バスを引き込み、集中していた機能を周縁の水上バスの駅に分散させる。1階にあったホームを3階に上げて、海が望めるようにするなど、西口と東口で分断されていた駅周辺問題と魅力的な風景に欠けていた問題を解決する提案。

コメント:「魅力を作り出すための視点は非常に良いので、具体的な施設の提案を。水上バスは採算性が低く、観光客用にしかならない。水上バスと電車の乗り換えの例など、リサーチされていると尚可。」

新港村提案:「横浜美術館再考」(西川日満里)— 創造都市横浜の中で、横浜美術館は影が薄かった。みなとみらいのスカイラインに合わせたカラフルな高層化の美術館の提案。みなとみらいは歩いて回るというよりは、垂直移動を楽しむエリアで、この場所の固有性を出すために高層化を提案。横浜に広がったアートの拠点を分かりやすくネットワーク化する目印となり、これまでにない高さを持った展示空間を実現できる。 コメント:「横浜美術館の活性化の前に、企画などのソフト面から考えたアプローチが必要。ハード(建物)を作って面白い空間に人が集まるのでなく、面白いコンテンツがあるから集まる。美術館目当てに来た人が周りで消費してくれるので、周辺の商業施設との関係性が強化点。」
提案:「横浜中央卸売市場」(高藤千尋)— 横浜の港の好立地にある市場を食のエリアとして活性化させるためにトラムを導入。市場内に二箇所の停留所があり、二種類のループ(傾斜を持った道)でゾーニングされたスラブをトラムが市場を通り抜ける案。運河に囲まれている周辺環境とつながっていない現状に対して、公共機関を通すと、場外市場などが活性化して、開かれていく効果が期待できる。
コメント:「効果を期待するだけでなく、その提案も折り込んだプレゼントなると良い。」

『産業構造の機能転換』
新港村 「pont de ring」リング状になった湾岸エリアのリサーチ。50 年後の人口や歴史を読み込んで、リング状の中心となる水上交通を利用することで、移動距離が短くなる。
提案:「工業地帯を市民に開かれた場所へ」(高橋真未)— 鶴見臨海地区を三層立体都市構造でエネルギー循環システムを使用しつつ、気軽に使える開かれたエリアにする提案。工業地帯を生活感のある居心地の良い居場所にしていく。
コメント:「一番下に来る工業施設にふたをするような提案は心配。資産として産業を見せていく箇所も必要。」
提案:「After Landscape」(橋本健史)— 近代都市は墓地や火葬場、葬祭場について後ろ向きであり、郊外へ移転したりした結果、墓地の不足などの問題が起きていることを省みて、これから取り組むべき問題として提案。
コメント:「臨海部を墓地で使えるというのは新しい視点で面白い。」
提案:「City Concourse」(山内祥吾)— 新山下に小さい軸線となる通りを提案。広場の連鎖により、共有スペースを持つことで、個人所有の概念が薄らぎ、より緑や風の通り道がある街になる。
コメント:「住宅とその他の機能を混ぜることへの不安。」プレゼンテーションとその後の意見交換の合間に、小野田先生より「指摘に対してエクスキューズをするだけではなく、問いかけ返したり、ディスカッションとして意見交換していくことが大事。」と指摘があり、さらに一歩進んだ議論を目指した。

16:30 ~ 17:30【ワークショップ】
埠頭グループ、桜木町~関内(古い町並み)グループ、リング全体グループの3グループに分けて、新しい提案を作る。

17:50 ~ 18:15【提案のプレゼンテーション】
埠頭グループ(橋本健史、高藤千尋、眞田峻輔):トラムを整備して、動線を駅から埠頭へ伸ばし、対照的な二つの場所、24 時間活動している市場(動的な場所)と、墓地(静的な場所)をつなぐ。
リング全体グループ(稲野辺翔、真鍋友理、高橋真未):海と陸をつなぐ横浜の玄関口を作る。羽田空港から金沢八景まで広がっている水上交通のハブとなりうる。横浜駅から他の埠頭へいくことができるようになれば、水上交通の発達につながるのではないか。
桜木町~関内グループ(西川日満里、古賀夏実、山内祥吾、山本麻衣):移動は道路、ビルの上はオフィス、またはみなとみらいは観光、戸部は居住というような分断ではなく、街の間の空間を利用しながら、ゆるやかにつなぐなどして、いきいきとした歩行者空間を生み出す。

18:15 ~ 18:30【講評】
北山:三つのチームが、移動空間のプレゼンテーションとなったのは興味深い。一つ目の提案は異なる空間をつなぐトラムの体験、二つ目の提案はベネチアのような水上交通ができる可能性が感じられるし、三つ目の提案は、歩行者経路はヴォイド空間が都市を形成しているということを表していて、面白い。
肥山:羽田空港からのアクセスなどを考えるのであれば、小さくまとまらないで、ぜひグローバルな視点を取り入れて欲しい。美術館の提案などは、横浜市民のための美術館でなく、グロバールな美術館であってほしい。
曽根:一つ目の提案は静と動の対比が面白いが、利用者の使い方まで検討できると面白い。二つ目の横浜駅を海上交通のハブにというのも、横浜ならでは立地を生かしている。三つ目は地域特性がずいぶん違うので、難しいのかなと思っていたが、歩行者空間を良くしているというのは良いことだと思う。
小野田:Y-GSA は社会学や土木、交通関係の人と建築学生が一緒にできると、いろいろな可能性が見えてきていると思う。
大西:都市の話から出発すると、個々の空間がどうなるかという話が抜け落ちがちになる。都市から個々の空間まで、全てを横断的に話せる機会として、今回、横浜市の方々に入っていただき、良いきっかけだと思った。

環境軸 ワークショップ

日 時:2011年10月30日(日)
場 所:新・港村 スーパースクール校舎+芸術不動産ブース、横浜中華街元町エリア(横浜市)
指導員:石田壽一(東北大学教授・SSD 教員)、中野和典(東北大学教授)、平慎次(アクセンチュア株式会社経営コンサルティング本部)、小川泰輝(東北大学助手 ※所属は当時のもの)

11:30 ~ 11:45【ガイダンス・講師紹介】
新港村 テーマ「スマートインフラ・アーバニズム」というテーマ発表。 エコロジカルなアーバニズムを実現するためには、様々な領域とのコラボレーションが必要。産業革命以降、20 世紀にグレイインフラに移行したが、大洪水など様々な問題が出てきている。以前のグリーンインフラに戻すだけではなく、スマートテクノロジーが加わることで、より効率的な環境を実現できる。今日は横浜中華街元町周辺でフィールドワークを行い、グリーンインフラとして活用できそうな可能性を探していく。

11:45 ~ 12:20【平慎次レクチャー「スマートシティ」】
新港村 アメリカではエコノミスト、ヨーロッパでは社会学者、日本ではエンジニアがスマート革命を主導している、と言われている。それぞれ経済活動、都市開発、技術開発がメインの活動であるが、産業としては、2030 年には30 兆円を超えると見込まれている。先進国のみならず、中国、インドでも積極投資されていくであろう。避けて通れない問題なので、スマートシティを支えるITC(都市OS)含めた最先端テクノロジーの発展も著しい。アムステルダム、ボルダー(アメリカ)、シンガポール、サウジアラビア、ポルトガルが事例として挙げられる。近い将来、人口の70%が集中する都市部から低炭素化していくのが、効果的。そのためのモデルは地域の特徴に合わせて考えられ、経済活性化重視型(米国)、急成長経済対応型(新興国)、低炭素社会移行型(欧州各国)、国家的輸出戦略型(韓国、シンガポール、UAE、ポルトガル等)の4つに分けられる。企業単独でやるのではなくて、政策として取り組むと、投資回収が早い。

スマートシティの事例:
新港村 アムステルダム—EU が出している目標値より高い数値を目指している。スマートメーターの設置、船の電化、EV ゴミ収集車、スマートゴミ箱(ゴミを圧縮し、収集の負荷軽減)など。I AMsterdam をはじめとするシビックプライドの定着に取り組んでいて、同じようにスマートシティの概念も定着化を目指す。
・ポルト— 都市としてのサービスで実現化を目指す。
・仁川— 国際都市を目指して、国が4 兆円を投資し、海外から人を集めようとしている。
・日本での取り組み– 横浜市、豊田市、けいはんな、北九州市に国の予算が充てられ、推進中。

12:20 ~ 13:00【中野和典レクチャー「グリーンインフラ」】
新港村 供給(水など)、調整(気候緩和など)、文化(レクリエーションなど)、基礎(光合成など)などの生態系サービスと人の暮らしは切り離せない。屋上緑化、バイオリテンション(雨水管理)に代表される「グリーンインフラ」は1990 年にアメリカで生まれた概念。
今日のレインガーデンはバイオリテンションの一案で、洪水、水質汚濁などの問題を解決する。駐車場や道路の植栽帯、浸透性テラスを利用したり、浸透性舗装にしたりすることでバイオリテンションは実現可能。レインガーデンは一つ一つは小さくてもたくさんあれば効果的。アメリカでは各家庭用のレインガーデン作成マニュアルがある。
人間社会と生態系の共生のためのバッファーゾーン(湿地など)を置くことで、双方に優しい環境となる。中国やアイルランド、デンマーク、琵琶湖湖周道路、ヒースロー空港の事例紹介。エネルギー負荷が軽いことがポイントである。現在の下水処理場は不要物を取り除くため、水に酸素を混入させるが、その際に高エネルギーが必要なので、代わりに無エネルギー汚水処理として、人口湿地の提案。まったく汚水処理と気がつかない景観が実現可能。柳の蒸発散量の多さを利用した汚水処理もある。このようなグリーンインフラを使用した震災後の街づくりができる例について紹介。

13:00 ~ 13:15【フィールドワークの説明】
皆川典久氏(東京スリバチ学会会長)から、中華街元町エリアの古地図や3Dで表現した地図を見ながら、もともと三角州であった横浜の背景、台地と低地 の狭間を歩くフィールドワークとしたいとコメントを頂く。

14:00 ~ 17:30【フィールドワーク】
中華街元町周辺エリアの水系調査、レインガーデンの敷地ハンティング。

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17:45 ~ 19:00【新・港村で作業】
フィールドワークで撮影した写真とビデオを確認しつつ、グリーンインフラが成立しそうな場所を、地図上に書き込んでいく。

レビュー
受講生コメント
新港村 ・レインガーデンを作る場所を探していたが、歩きながら気がついた段差のリズムがおもしろかった。
・山が近くにあることで、各家庭の庭と山がつながっている感じがするのが、庭の手入れが行き届いている理由かなと思った。
・今まで気がつかなかった湧き水を発見できた。
・ビルのスカイラインも段差として使えないだろうか。
・傾斜のある場所に家が多くあるので、変形した敷地の隙間に落差のある空き地があり、それらがレインガーデンとして使えそうだと思った。

講師コメント
:湧き水やすり鉢地形など、通常の専門分野とは違い、ある意味「未知との遭遇」であったが、坂が多いというのは位置エネルギーが高いということなので、利用できる可能性が高い場所だと思った。また、富裕層が多いエリアのように見受けられたが、太陽光パネルを設置している家庭が少なく、その点は改善できそうであった。
中野:水がどう流れて、湧き水となったか、が分かっていたり、レインガーデンがどう役に立つのか、市民が理解していると良いと思う。観光客が来るエリアなので、庭や家を綺麗に手をかけているのだとしたら、もしレインガーデンなどが多くできればそれをアピールできる可能性がある。すり鉢状の土地に墓地が作られていた(スリボチ)は、自然をうまく利用しながら、人の手が少し入っているが、手間が少ないほうが簡単に取り組める好例。また使われていなかったプールがすり鉢状地形にあったが、ビオトープとして使える可能性があると思った。
皆川:水が沸いている場所があるというのと水が高い場所にある(位置エネルギーが高い)ということが、都市の可能性を上げていると思う。
小川:斜面に住むということはネガティブに捉えられがちだが、段差のポテンシャルがあり、利点も多いということが分かる。
石田:元町公園あたりは、明治の初めにフランス人実業家ジェラールが、湧き水を簡易水道で引き、外国船に飲料水として売るという船舶給水業を営んだ場所というのが分かったが、そのように地形を把握して利用できると土地のポテンシャルが上がる。今日のように建築以外の専門の人と一緒に大きなインフラを考えていく必要があるのではないだろうか。

メディア軸 ワークショップ 2

日 時:2011年10月31日(月)
場 所:新・港村(横浜市)
指導員:五十嵐太郎(SSD 教員)、磯達雄(フリックスタジオ)、斧澤未知子(SSD 研究員)

17:00 ~ 18:30
新港村 磯氏を交えて、改めて自己紹介。磯氏が大学生時代に作っていたSF 研究会誌で、ワープロやコピー機を駆使してテクニックについて紹介。その当時に大学生が作っていた同人誌も同時に紹介。スクリーントーンやペーパーセメントを使って版下を作っていた以前の印刷技術について意見交換。エディフィカーレの始まりについて、五十嵐さん、飛び入りで太田浩史さん(エディフィカーレ創設者)に話を聞く。

18:30 ~ 19:00
SSD 秋学期のちらしを表紙で使い、60 ページの台割の分担について発表。現在、作業中のM-meme を見ながら、白黒で写真を効果的に見せる方法などを磯氏、五十嵐さんにコメントを頂く。コミュニケーション軸、環境軸、社会軸のワークショップの写真を見ながら、ディスカッション。

メディア軸 ワークショップ 3

日 時:2011年11月1日(火)
場 所:新・港村(横浜市)
指導員:斧澤未知子(SSD 研究員)

11:00 ~ 18:30【M-meme 編集作業】
新港村 ひたすら切ったり貼ったりコピーしたりの繰り返し、作業を進める。各々の素材をどのように割当てられた各ページ数に収めて、伝える紙面を作るかということを考えながら紙面を構成。また、うまくA6 の版型に納まり切らない原稿は、パソコン上でレイアウトし直してプリント、といった作業が出来ないため、一行一行を切って行間を詰めたり段落を詰めたりして版下(コピーする元の原稿)を作成。相談を交えつつ全員が黙々と作業を進行。

18:30 ~ 19:00
SSD 秋学期のちらしを表紙で使い、60 ページの台割の分担について発表。現在、作業中のM-meme を見ながら、白黒で写真を効果的に見せる方法などを磯氏、五十嵐さんにコメントを頂く。コミュニケーション軸、環境軸、社会軸のワークショップの写真を見ながら、ディスカッション。

この日までに集まった素材を編集。素材は以下の通り。

■ SSDe ワークショップの内容
・コミュニケーション軸「ちいさなモニュメント」
・社会軸「デザインをつかいきる:Y-GSA の過去の横浜提案から掘り出し物を探せ」
・環境軸「グリーンインフラ・アーバニズム」

■受講生による横トリレポート
・「空の芸術祭」里村真理
・「横浜美術館」杉本理恵
・「ドリフターズサマースクール2011」富永美保
・「新・港村」山田善紀

■受講生以外の横トリレポート
・「『M-meme』タイトルデザイン解題」鈴木功
・「SSDe 新・港村『小さなモニュメント』ワークショップに参加して」鈴木功
・「新・港村ゾーンA の建築」星裕之(STUDIOPOH)
・「横浜トリエンナーレ2011 について」五十嵐太郎
・「時間はめぐり、場所を巡る」伊藤正明

ホチキスでとめられる上限の紙の枚数から、全体を60 ページ構成とし、一軸10 ページ、見開き5 つの中にワークショップの内容をまとめた。

ワークショップ参加者それぞれの個性が自然と反映された紙面構成が出来上がり、手作業で製本し、130 部の「M-meme」が完成。表紙には都市フォントプロジェクトの鈴木功さん(SSDe コミュニケーションWS 受講生)・両見英世さんからご提供いただいた「横浜の個性を取り入れた」フォントである「濱明朝体(仮)」を採用。ブース内に完成したばかりのM-meme を展示し、新・港村でのSSD Extension は終了しました。

  • 新・港村
  • 新・港村

「新・港村」活動内容一覧

-2011.11.04-
-2011.11.02-
  • Exif_JPEG_PICTURE
  • SSDe新・港村 環境軸WS
  • 10月30日(日)、 SSDe新・港村 環境軸WS「グリーンインフラ・アーバニズム」を実施…
-2011.11.01-
-2011.10.26-
-2011.10.26-
-2011.10.24-
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