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[PBL4コミュ軸 #8]エスキス2

2011.01.27

2011年01月26日[水]PBL本江中西スタジオの第8回め講義「エスキス2」を実施しました。
来週に迫った講評会にむけてグループごとに発表練習をしました。


Aグループはゲスト講師の茅原拓朗先生に取材に行って来たそうです。GPSで音声案内と現在位置とをリンクさせる方法やアイマークレコーダーによる検証など、検討事項の報告がありました。
また制作してきた試作品を実際に体験してみました。
まちのなかにある場所の持つ意味を生のまま取り出して、その肌触りを残したまま共有できるという点がとても面白いと思います。

Bグループはキーワードを整理したウェブサイトを制作していました。あいうえお順に「都市交通における余白」にフックするキーワードを挙げ、それぞれがテキストで補足されたものになるそうです。

コンテンツそれぞれにはテーマが語られ得るのですが、あいうえお順に整理された辞書という構造それ自体はテーマを引き受けていないのではないか、という指摘がありました。

Cグループは提案の背景から裏付ける理論、そして1/1の実験計画までを整理したまとまった発表でした。
1/1の実験は、提案のアイデアをふまえたインスタレーションを実際の講評会の会場に実装し、そこでの人の動きを記録する、というものでした。
たとえばトラフ建築設計事務所「WORLD CUP 2006」のように、横断歩道のパターンをいろいろ変えてみると人の動きが変わるのではないか。

トラフ建築設計事務所「WORLD CUP 2006」http://torafu.com/works/wor

実装する方法としては、床面にとあるグラフィックパターンを描き、そこの上に人がどのように動くかを観測する、というもの。
アーバンスケープアーキテクト韓亜由美「首都高シークエンスデザイン」は事故多発区間を走行快適性を損なわずにドライバーに体感的に知らせるためのグラフィクスを実際に首都高で実験的に実装させました。

首都高速道路株式会社|シークエンスデザインの導入http://www.shutoko.jp/efforts/safety/safety/sequence.html

またこのグループは、スライド、ポスター、ムービー、インスタレーションなどさまざまな表現方法でプレゼンテーションを準備しているようです。完成が非常に楽しみです。

さて今回、本江先生がコンテンツと構造が結びついたプロダクトの例をいくつか紹介してくれました。
これはiPadアプリ「くらしのこよみ」。
四季をあらわす七十二候を俳句や写真や読み物で紹介するアプリケーションです。移ろう季節の情緒をもっとも端的に表現するために5日ごとに自動更新して、まさにそれを読んでいる当の時候の内容のみを読むことができるという仕組みになっています。

これはさまざまなカード。
ひとつめは「City Walks」というカードで、ある都市のおすすめの観光ルートをカードにしたもの。都市をおおきな一枚の地図で表すのではなく、ルートごとにカードになっています。
ふたつめは宮城大学の学生の卒業制作「November 1. 2002」。世界中の新聞から2002年11月1日の記事を集め、印象的な写真とテキストをそれぞれ別にカードにしたもの。
みっつめはIDEOの「METHOD CARD」という、イノベーションをうむための方法(メソッド)を51枚のカードにしたものです。
いずれも一枚の大きなシートやブックレットにするのではなく、断片化してカードにすることで、一枚一枚をフラットに並べたりランダムに引いたり任意に並べてみることができます。

いづれもそこに描かれるコンテンツとその差し出される仕方とが分ちがたく結びついています。
SSDでもアイデアに煮詰まった際にはランダムにMETHOD CARDを引いて視点を変えたり、任意に並べてデザインプロセスのテキストとして活用できるかもしれません。

最終的な発表を想定することで案が具体化してきました。いずれのグループもとても面白くなる可能性をもっています。ラストスパートでがんばりましょう。(阿部)

1)講義内容について
エスキス:発表練習
2)配付資料
ハンドアウト#8[PDF:786KB]
3)次回講義について
日時:2011.02.02 [水] 18:30-21:00
場所:製図室プロジェクトスペース
講師:本江正茂
内容:エスキス(講評会の予行練習)

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