2010.12.10
2010年12月8日(水)PBL本江中西スタジオのエスキスを実施しました。
グループごとに前回からの進展を発表してもらい、集まった受講生でディスカッションをしました。
Cチームは前回の指摘をふまえて、都市の公共交通網を「スポーツ」ととらえ直すという提案にシフト。人々の振る舞いと場のルールについて関心を持ちながら、「憂いを持ち去る」という語源や、ロジェ・カイヨワの「遊びの分類」、アイコン化したヨガのポーズ、などを紹介してくれました。
「スポーツ」という「見立て」はマルチスケールで考えやすい、よいアイデアであると思います。1人(個人種目)/100人(団体種目)/1万人(観客)、あるいは10秒(100m走)/10時間(マラソン)/10日(ダカール・ラリー)それぞれの「交通/スポーツ」を考えられるのではないでしょうか。
あるいは公共交通網を「何かを運ぶ」という機能に限定して捉えず、広さや長さといったフィジカルな都市の構造環境として見直すことで、駅のホームがまるで陸上競技のトラックのように見えてくるのでは、などといった議論をしました。
Bチームは集まった受講生で公共交通の「余白」についてブレストをしました。
例えば仙山線の「西仙台ハイランド駅」や「八ツ森駅」のように停車しない駅や、仙台駅から陸前原野町駅までの区間で地下に移設されつい最近まで細長い空き地がずっと続いていていた仙石線旧線跡などは都市の「余白」なのでは。また音符に対する休符のように対象化することで「余白」をデザインできる、などなど。
さて、次回は12月17日(金)18時30分から中間講評会です。グループごとに以下の内容を発表してもらいます。
・タイトル
・発見された問題群
・それを裏付けるデータ
・応えるストーリー
なお、中間発表にむけてより中西先生から具体的なアイデアにするコツとして以下のようなアドバイスが届いています。
・グループの中で出来上がりつつあるお題について複数スケールで解決している様子をダイアグラムで表現する。
・グループの中で出来上がりつつある案のバリエーションを個々人でつくる。
・写真を実寸大に壁に投影して、その前に置くようなラフな模型をつくる。
・写真を実寸大に壁に投影して、その前でユーザーのシナリオが分かるような寸劇をする。
スライドでプレゼンするだけでなく、拡大して投影する写真や図など、原寸大で案を表現するとよいのではないでしょうか。
年末が近づくにつれ忙しくなるかもしれませんが、頑張りましょう!(阿部)
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1)講義内容について
・エスキス(オフィスアワー):グループごとに進展のチェックとブレスト
2)次回講義について
日時:2010.12.17 [金] 18:30-21:00
場所:ギャラリー・トンチク
講師:本江正茂、中西泰人
内容:中間講評会